
きっとね。
ヨウちゃんのあったかい心が、あたしの胸に流れ込んでくるからなんだよ。
……ヨウちゃん大好き……。
この先、ヨウちゃんがどこかに行っちゃっても、あたしはずっとずっと好きだから……。
想うくらい、許してね……。
ヨウちゃんは、ぐっと歯をかみしめた。それから、ちょっとうるうるになった瞳をそむけて、妖精たちを見あげた。
……あれ?
目の高さではばたいてる妖精の右足に、あたし、目をこらした。
くるくる赤毛のショートヘアの男の子。見た目は、小一くらいかな? 葉っぱを体に巻きつけて、つるをベルトにして腰でむすんでる。
その子の、ふくらはぎの一部分が、墨を流したみたいに黒い。
なんだろ……? なにかでよごしたのかな?
それにしても、みんな元気。
くるくる宙返りして。「キンキン」笑って。
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