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 きゅっとくちびるをかたく閉じて、あたしうなずいた。「……う、うんっ!」 ヨウちゃんににぎられてる右手を、すっと横にのばす。 ヨウちゃんの右肩に、あたしの左手をのせて、ふたり、抱きあうみたいに向かい合う。 昔、アニメで見た、王子様とのダンスをマネしたんだけど。 こ、これって……なんかすごく照れくさいかも……。 あたしの背中にまわしたヨウちゃんの右腕も、やたらぎくしゃくしてるし。 足をのばして、する~って...

 ヨウちゃんの手にかける自分の右手に、きゅっと力を込めてみる。「早く好きな人と踊りたいなって思いながら、ひとり踊って、ふたり踊って。やっと順番がまわってきたと思っても、好きな人と踊れるのなんて、ほんの一瞬でさ。すぐに別れて、お互い、別の人のところに行っちゃう。それって、なんだか、せつないよ……」 ヨウちゃんが右手を高くあげた。 つられてあたしの右手も高くあがって、あたしはくるっと一回転。 で、ふたり...

* * *「こぉら、おまえらふたり、いったいどこで遊んでたっ!? 」 キャンプ場にもどって、まず最初に先生に言われたのが、コレ。「みんな、とっくにもどってきて、キャンプファイヤーの準備してんだぞ! 一番先に、きもだめしに出たおまえらが、一番最後になるって、ど~ゆ~ことだっ! しかも、目的地でのスタンプさえ、押してきてないじゃねぇかっ!! 」 ……う~、マズイ。 あたし、言い訳、な~んも考えてなかったよ…...

「……よかった。治って……」 銀色の光の中を飛びかうのは、背中にトンボの羽をはやした、手のひらサイズの小さな子たち。「……ああ」 ほおに銀色の光を反射させて、ヨウちゃんも部屋の中をあおいでる。 あれ? こんなにいっぱい妖精がいるのに、ヨウちゃん、妖精のこと怖くない? あたしのあげた、サシェのせい? それとも、自力で克服したのかな?「ねぇ、ヨウちゃん……。妖精にとってヨウちゃんのお父さんって、どんな人だった...

★おしらせ★多忙のため、ブログの更新が滞っておりまして、誠に申しわけありません。連載小説『ナイショの妖精さん』につきましては、無料投稿小説サイト『エブリスタ』と『アルファポリス』の方で、完結した小説を掲載しています。もし、ご興味をお持ちの方がおられましたら、『エブリスタ』か『アルファポリス』のほうでご覧ください。どちらも、ラストまで挿絵入りです。『エブリスタ』には、特典、短編なども置いております(*^-...